つけの つぶやき

舞台の話を気ままに。

美弥さんフランツが自分的革命だった話。

2018年11/18、貴方はどこにいましたか?

私は 映画館に居ました。

 

私は常々「イチオシな水さん時代の雪組でもエリザベートは見ない」と宣言しているくらい あまりエリザベートにハマることなく来てしまった為、

正直 月組エリザベートをやると知った時も

え?何故今?オリジナル2本やればいいやん

と観劇する時までずっと思っていました。

 

嫌い/苦手な理由は 簡単。

フランツの性格がめちゃくちゃ嫌いだから。

...'07エリザしか見ていないのですが

「フランツ無理だわー不快すぎる」という感情が芽生えてから 凄くエリザベート自体に不快感を持ってしまったんですよね。

しかし

美弥さんフランツを見てからガラッとその印象が変わり フラットな気持ちで客観視しつつエリザベートを見ることが出来たなあと思うことが出来ました。寧ろ フランツ贔屓になったというか。

 

という事で 自分の気持ちを整理する為に彩吹フランツでの印象と美弥フランツでの印象を比較していきたいと思います。

※もちろんどちらの演技も最高of最高でオススメなので 貶しているような文があっても私の語彙力不足ですので悪しからず。

 

彩吹フランツ(宝塚)の印象

一言でいうなら

ゾフィーの考えに洗脳されてるフランツ」

 

全ての行動に対して''国のために''という考えがあると感じました。

見合いの時の表情も無表情に近く

「国の繁栄の為 妻を得なくてはならない」という義務感(脅迫観念)があるから 思考停止して参加している。

だからこそシシィを見つけた瞬間のぱあっと緩む表情が対比となり 「一目惚れ」と伝わってくるのでしょうが。

でも その印象が私の中で上手く整理できない場面もあります。

お見合い後の「夜のボート」のシーン。

「国王として」エリザベートに王妃になるという心構えを説いているように聴こえて、

「何で貴方(フランツ)が一目惚れしてシシィと結婚しようとしてるのに 偉そうに国王ヅラするんだろう?」と思ってしまった。

なんというか 上から目線?というか。(なんでママの尻に敷かれてる息子が偉そうに...)と。

だから、「国難だからシシィ助けて」とドアの前で頼むシーンも

国の繁栄のため王妃を利用して危機を救いたい」という印象があります。

そりゃー シシィも「最終通告です!」なんて言うよなあ。と同情してしまう。

フランツの態度がシシィの「自由になりたい欲」の一因になっているんだろうなあーと納得できます。

普通のカップルでも相手に「けどさ、「愛している」って言っても口先だけじゃん?」と言われそうなフランツでした。

 

2007年雪組エリザは 「最後の証言」の迫力がすごいのでぜひ見てほしい。

水トートVS彩吹フランツの2人の王の対決がバチバチでゾクゾクする。

 

美弥フランツの印象

一言で言うなら

「自分自身の考えを持ちつつゾフィーに屈してしまう王子」

 

しっかり自分の確固たる意思があるんだけど母親で実質的な権力者のゾフィーに刃向かえない。だから 影で「マザコン」と言われてしまうのだけど 別に自分はマザコンと思うくらい母を好きではないのでは?と。 シシィとシシィ母と同じくらいの距離感だと思う。

(シシィと同じくらい「お母さん、○○やれなんて言うけど僕は嫌だ!」と思ってそう)

 

自分の意志を持ってるから 姉ではなくシシィを選ぶという「''普通''を覆すフランツ」像が矛盾なく伝わってくるし、一目惚れして選んだというのも見合い後の 「夜のボート」の義務を伝える歌で上から目線というより 国を治める夫婦としてお互い頑張っていこうと話しているように感じた。

また、財政難を歌うところでも「政治的にシシィの力を使いたい」というより「愛しているから夫婦として支えてもらいたい」とスッと伝わってくる。

娼婦と過ちを犯してしまうけどそれは本当に過ちなだけで 根本的には気持ちがないのでは?と危うくフランツの肩持ちそうになりました。

とにかく、1幕2幕共にシシィを本当に愛しているのだなあと伝わってくるフランツ。

 

しかし、フランツがシシィを愛していると伝わってくるからこそ

凄くシシィが我儘な女性に見えるんですよね。

「こんなに愛してもらっててこれ以上何を旦那に求めるの?」

「それは貴女のワガママでは?」

夫の不満を愚痴る奥さんに周囲が言うような。

圧倒的に話し合いが出来ていないのがフランツとシシィのすれ違いの原因なのに

それは舞台で語られていないところで出来ているのは?と思ってしまうくらい、美弥フランツが凄く愛情を持って接している感じがして ただ単にシシィが自由(という名の我儘)でいたいから 振り回されてるように見えて、

本当の「すれ違いの原因」がボヤけてしまう。

 

じゃあ どっちがいいかと言われれば...

うーん

どちらも好きなジェンヌさんなので

         ...両方!!!

というのは冗談で、どちらが良いか判断できないレベルでフランツ研究が出来ていないため もう少し研究したいです。

過去のジェンヌさんのフランツ、もう少し見てみたいですね。

 

もうすぐ2018年終わるとか早すぎ...

今年はこの記事でブログ納めとしたいと思います。

 2019年も ご縁がありましたらよろしくお願いします。