つけの つぶやき

舞台の話を気ままに。

上半期見てよかった舞台

どうも、2019年が半分終わろうとしている事実に震えが止まらない今日この頃、皆様どうお過ごしでしょうか?

上半期を振り返ってみて、自分的に質の良い舞台、肌に合った舞台ばかりに出会い、「この気持ちを誰かにぶつけたい」という一心でただひたすらに文章を書き連ねております。やるべき事は他にあるのにです。早くWordを開いてやるべき事をやれと私の尻を叩いてください。

さ、こんな私の気持ち押しつけたい舞台5選、ランキング形式でご覧下さい。

 

5位

レ・ミゼラブル

まさかまさか、2019年上半期に自分がレミゼデビューするとは。

好きになった俳優さんがレミゼに出演することになり、「絶対エリザベートに出るべき」

と周りに愚痴りながら(友だちに、「俳優アンチなの?」とも言われつつ)も見た作品

私が語らずとも 本当に名作だな。と。

そりゃ30年以上続いているわ。

舞台テンポは自分が思ってる1000倍早くて、追いかけるのに精一杯でしたし、ひと場面ひと場面が有名すぎて、見る前から知りすぎていて「名場面集」みたいな見方しか出来なかったのはド名作ならではな弊害だなって。

(あと、マリウスとエポニーヌの別れのシーン、以前、テレビで山崎育三郎さん×新妻聖子さんが再現していたのが 自分的No.1すぎて 贔屓がそのシーンにら出ていたのにも関わらず、全く響かなかったのは 舞台オタクとしてやらかしたなと反省)(あんまりしていない)

 

4位

ミュージカル刀剣乱舞~三百年の子守唄~

大学の友人Aに連れられて、大千秋楽行ってきました。

正直生で見た時は、まー、TOKYO DOME CITY HALLの冷房(3月なのに)がガンガンすぎて、「これ、空調を出演者に合わせてんの?」と思ったくらい 外よりも寒い環境(体感)で見てたので 当時の記憶はまっったくないんですけど、動画配信で改めてみたら

「刀ミュって、宝塚みたいな設定とか結末とかトンチキだけどじわじわくる面白さあるよなー」と。

「徳川家全滅したけど、刀剣男士が代わりに徳川四天王になって生き残った徳川家康を天下人にしよう」

って設定、改めて見ると 無理矢理すぎるな...

(全滅したのに存在してるって歴史ごちゃごちゃになってない...?)(そこがトンチキ)

途中で話の内容が家康じゃなくて息子メインになるけど(そこもトンチキ)

家康よりも刀剣男士が全能民すぎて、家康がただの息子に厳しい、刀剣男士のスネかじりおじさんで困惑するけど(やっぱりトンチキ)

人を選ぶけどハマる人はどん詰まりにハマる。そんな面白さがあるなーと改めて思ったミュージカル刀剣乱舞シリーズ。沢山のシリーズがあってどれも設定無理矢理すぎwと思うところはあれど、特に「みほとせ」虚無舞台に挙げられがち。トンチキ大好き。トンチキ宝塚作品好きな人は結構ハマるかもしれません。

新作も徳川家康話らしいので超楽しみ。

因みに私の推しは にっかり青江です。

ミュージカル『刀剣乱舞』 ~三百年の子守唄~(2019)公開ゲネプロ|エンタステージ - YouTube

 

3位

ファントム

我が贔屓、優美せりなさん退団公演、退団公演というフィルターがかかってるとは思うんですがまー、それを抜きにしてもファントムは面白かった。全編青い透明のベールを纏ったような雰囲気で進み、望海さんの創り出す儚げなのに芯の通ったファントム像に何度も圧倒されました。

2幕はちょっと間延びしてるかなとは思ったけど(せりなさんがあまり出てこないのもある)

望海風斗さん×真彩希帆さんのガチンコ歌勝負が毎回見る度にハイレベルな試合になってて、ビリビリと震えるような感覚になったことを覚えている。宝塚歌劇団内でなりを潜めてしまった、「圧がある」歌声を持つミュージカル俳優がこうして、トップコンビとして存在する事実がすごく幸せなことだと毎回噛み締めていました。

せりなさんの餞別シーンも 寂し嬉しかったな。

BDにはそのシーンが無いのが残念。

宝塚歌劇 雪組 ミュージカル『ファントム』初日編 - YouTube 

2位

ざ びぎにんぐ おぶ らぶ

これも大学の友人Aに誘われた作品。大阪公演大千秋楽を見た。

これ観る前友人Aの贔屓が出ているという知識しかなかったんですよね。出演者とかあんまり見てなくて(おい)勿論、楽曲を作られたレキシさんも存じ上げておらず、あまり期待せずにいたのですが、私が観る前に東京公演を見た友人Aが刀ミュ見る直前に

「私、刀ミュより びぎにんぐおぶらぶ、観たいんだけど...」「正直ペンラより穂を振りたい」

と小声で呟いた時 「えっ、何事...」と恐ろしくなった。その日から友人Aがずーーーーっとレキシさんの曲しか聴かなくなって末恐ろしくなった。贔屓の曲ずっと聴いてた彼女に赤坂で何があった。

実際に生で見るとめくるめく「レキシワールド」に飲み込まれ、レキシさんの楽曲ににぐっとんぐっとんにされ、気づいたら穂を振ってる。ひとつのライブのような、ひとつの絵本のような、ひとつの宝箱のような、カラフルで眩しくて純粋でキラキラしている、何も考えずに楽しめる舞台で 最高に楽しかった。

帰路、ふと呟いた言葉が

「穂を振りたい」だったのは毒されていた証拠かもしれない。

愛のレキシアター「ざ・びぎにんぐ・おぶ・らぶ」フォトコール - YouTube

 

1位

COCOON 月の翳り/星ひとつ

最初は星ひとつ編しか見る予定なかったのに気づいたら2パターンとも2回見てた。おかしい。

刀ミュ見た帰りに、偶然目にしていたCOCOONの広告ポスターとYouTube配信の時にみたグランギニョルが衝撃すぎてこれは観なくては。と即チケットを取った。因みに刀ミュの推しキャラの中の人が出ていたのは偶然。

星ひとつ編は、「現在」の残酷さが特に際立っていた作品だったなと。

登場人物の1人ウルやラファエロ、アンジェリコの死やソフィに望まない永遠の命が与えられたこと。それは残酷なことではあるけれど、ラファエロやアンジェリコがあの時生き延びていたら、ダリデリコやゲルハルトのように父親から刷り込まれた「特級階級」としての強迫観念の元、吸血種を治めていたかもしれない。それは幸せなのであろうか?違うな。

結局ラファエロやアンジェリコは最後まで自分のやりたいことを遂行して死んだのだからある意味幸せなのかもしれない。

一方、月の翳りは、死というわかりやすい残酷性はなくてもひとりひとりの登場人物の関係性変化と結末をみるとアイデンティティの崩壊であったり、人間関係の崩壊であったり、別れであったり。「未来」への残酷さがあった。ラファエロやアンジェリコは死への道が切り開かれてしまうような未来が見えてしまうし、ほかのメインキャラも、決していい未来とは言えない。

幸せになりましためでたしめでたし

という決まり文句がだーれも使えない。

...ハッ、COCOON解釈ブログになるところでした。

COCOONはなんと言っても「照明演出」がものすごく良かった。入場すると既にドライアイスで劇場が曇っているのですが 開演するとドライアイスの曇りと照明によって舞台の輪郭がぼやけるような、絵本の世界に飛び込んでしまったかのようなそんな感覚が2時間ずーっとあって終演後、現実に戻ってきてしまった感が他の舞台よりも強かったのが印象的でした。

COCOONに限らず、TRUMPシリーズ舞台の面白さは、過去作を知っている人はTRUMPシリーズの新たな解釈の1つの指標になるし、初めて見た人は、いち舞台作品として楽しめる、どんな人でも面白い作品になっているので、TRUMPシリーズ見たことない方は是非見てください。

グランギニョルとか好きです。

因みに推しキャラは ラファエロとソフィです。

TRUMPシリーズ10周年記念作『COCOON 』星ひとつ編 ゲネプロ - YouTube

TRUMPシリーズ10周年記念作『COCOON 』月の翳り編 ゲネプロ - YouTube

 

さて、ここまで語彙力皆無で来てしまいましたが、1ミクロン程は伝わったでしょうか?

2位と5位以外は円盤化してるのでそれ見てください(投げやり)