※ネタバレしてます。ご注意を。
12/18ソワレ 御園座
観劇納め!
12月中、ミュージカル観たい気持ちでいっぱいだったのに、11月に納めてしまったので...
あと、シンプルに色々な事が立て込みまして、
「あ!!!私、このままだとストレスで爆発する!!!!」と思ったので、見てきました。
エリザやMA、モーツァルト!といった皆が知ってる作品を作り出したミヒャエルクンツェの脚本。
あんまり、ミヒャエルクンツェのストーリー展開好きじゃないんだけど...
結局クセになって心に残ってしまう作品ばかり作るから
相変わらず、「ミュージカル界のダーイシ*1」だなあーってなりました。(ただ私がダーイシファンなだけ
何度も言うように、ミヒャエルクンツェの作る脚本のストーリー展開があんま好きじゃないせいで、「うーん、この場面いらんくない...?」って何回もなったけど、結末を知ってから思い返してみると、「あの場面はここに繋がるのか!?」と感動が止まらなくて、久しぶりに鳥肌が立った。
人間も吸血鬼もエゴの塊で、多かれ少なかれ「下心」や「野心」「執着心」を持っていて。唯一それを持っていなかった(吸血鬼ハンターの助手なのにハンターの執着心である「吸血鬼を狩る」という気持ちが持てず心臓に杭すら打てない)アルフレートも、サラと出会う事で「サラと一緒にいたい」「サラを助けたい」という『執着心』を持つようになる。
だからこそ「アルフレートが吸血鬼(執着心)に喉を噛まれてしまう」というラストは「純新無垢な存在が執着心に呑まれてしまう」という暗喩なのではないかな?と思った。そう思えるのは1幕ラストや2幕冒頭の場面でも「吸血鬼とアルフレートが馴れ合う」シーンがあるせいかな?あとは教授の最後の場面を見ても人間が執着心や野望に呑み込まれているなと思った。
私の中でのキーはやっぱり「野心、執着心」かな。
楽曲も初めて聴くのに耳馴染みがよくて飽きがこないものばかりでとってもワクワクした!エリザやレミゼと違って初めて聴くような曲ばかりなのに不思議だったなー。
心に残ったキャストは、やっぱり 相葉裕樹さん...!
博多座レミゼぶりー!
Wキャストの東啓介さんの歌が聴きたかったんだけど、ばっちさんの回しか取れなくて残念だった...(どっちの俳優も好き)
ばっちさんのピュアな男性像がほんとに可愛くて、ニコニコしてたら最後に吸血鬼になられて...心臓がキュッってなった。「アルフレートだけは...!」と。
ほんとに、ばっちさんが頸動脈噛まれた時、「ヒッ」って声出てしまった...
ぴゅあぴゅあな青年から吸血鬼になる事での妖美な男性になった瞬間のばっちさんがめちゃくちゃセクシーで...たった3分ぐらいの場面だけど、一瞬で心奪われたなあ。
ギャップによる心臓発作で死ぬかと思った...
「アルフレートはこういう子だ!」というビジョンをばっちさんがしっかり提供してくれたから、そのイメージをぶち壊すシーンでのインパクトが大きくなったんだろうなー!!!ばっちさん、相変わらず凄かった...
ハッピーエンドなのにどこか妖しげでこれで本当に良かったのか??と考えてしまう、登場人物のエゴがたっぷり詰まった「exciting」で「interesting」なWな面白さのあるミュージカルでした。
観劇納めがこのミュージカルでほんとに良かったー!!!
*1:宝塚の演出家、石田昌也の愛称